※本稿は被害者側の法的手続きの経過を整理したものです。 IPアドレスそのものは当サイトでは公開しません(プライバシー・捜査への配慮)。 特定個人の犯罪を認定するものではありません。

第2回のドラマ——サクラか、室長か

手口の第③段階では、オープンチャット内で「夫のDV・義母のモラハラに苦しむ主婦」が相談を始め、 大荒れのあと「室長」が救済する——という一連の演出があった。

参加者から見れば、別々の人物に見える。 しかし開示請求の結果は、その見かけを覆す方向に動き出した。

オープンチャットへの開示請求——成功

調査ノート

被害者側は、LINEオープンチャットに対する開示請求を行い、成功した。運営者情報・接続記録など、チャット参加者に紐づく技術的データが開示された。

開示請求は、弁護士を通じた正規の法的手続きとして進められている。 私的な晒しやリンチとは無関係で、証拠保全と関係者特定が目的だ。

決定的な手がかり——2つの「別人格」、1つのIP

開示された記録を照合した結果、次の一致が確認された。

室長と思われる人物

チャット内で救済・指示を行っていた運営側のアカウントに紐づく接続情報。

DVの主婦(サクラ)

身の上相談でチャットを煽った参加者として見えていたアカウント。

結果

同一のIPアドレス——別人のように見えた2役が、同じ接続元から投稿されていた可能性が高い。

所見: 第2回で推測していた「サクラ演出」の裏付けに近い事実。 チャットの熱狂は、少なくともこの2アカウントに関しては同一人物(または同一端末・同一回線)による操作だった可能性が示された。

IPの追跡——タイのキャリア「AIS」

一致したIPアドレスをキャリア情報に照会したところ、 AIS(Advanced Info Service)——タイ王国の大手携帯電話キャリアに紐づいていた。

  • AIS — タイで最大級の通信事業者の一つ。日本国内のキャリアとは別系統。
  • 海外キャリア — 日本の裁判所・弁護士を通じた越境開示請求が必要になる段階。
  • 次の手 — AISに対して、契約者情報等の開示請求を実施した。
第7回との接続: 現場は大阪のビルという情報提供と、 タイ経由の回線——地理的には一見矛盾するが、 VPN・国際ローミング・プロキシ等で海外IPから日本国内で運用するケースは珍しくない。 AIS開示の結果が、その関係を明らかにする鍵になる。

次回予告 — 第9回:AIS開示請求の結果

AISへの開示請求は成功した。 契約者・利用場所に関する情報が開示され、 大阪の現場説とどうつながるか—— 第9回で報告する。

第9回を読む →

第9回:AIS開示——大阪の電波

越境開示が示した接続の実態。別の被害者の会のIP一覧との一致も。

同じオープンチャット・同じ手口の方へ

開示請求の経験・同じアカウント名の記憶があれば、オープンチャットで共有を(IPそのものの公開は不要です)。

オープンチャットに参加 第2回(ドラマ)